シャトー・ムートン・ロートシルトはメドックの各付けで唯一2級から1級に昇格したシャトーとして有名ですが、そのワインを収集するコレクターが多いことでも有名です。
第1級たり得ず、第2級を肯んぜず、そはムートンなり ( Premier ne puis, second ne daigne, Mouton suis. )が1973年以後、
今第1級なり、過去第2級なりき、されどムートンは不変なり。 (Premier je suis, Second je fus, Mouton ne change.)
と変ったのはワイン通には常識でしょう。
ムートンのラベルは毎年、有名な画家が描くことでワインとしてだけでなく、ひとつの芸術作品と言う一面も持っています。
有名なところでは
1967年セザンヌ
1970年シャガール
1973年パブロ・ピカソ
1975年アンディ ウォーホル
1988年キース・ヘリング
1990年フランシス・ベーコン
1993年バルテュス
また、日本人も今までに二人の画家が描いていています。
1979年堂本尚郎
1991年クロソフスキー・ド・ローラ・セツコ
あまり知られていませんが、ムートンのラベルの歴史上、一年の間に2種類のラベルが存在したことが2度あります。
1度目は1978年、モントリオールの芸術家ジャン=ポール・リオペルが2種類のデザイン画を提出したときで、この時、フィリップ・ド・ロッチルト男爵は絵を両方とも気に入ったため、その年の収穫を2つに分けて両方のデザインを使用しました。
パッと見あまり差がないように見えますが、よく見るとちょっと違っていますので興味がある方は見てみて下さい。
2度目は有名な1993年。
1993年のムートンのラベルは、フランスの画家バルテュスのラベルで、横たわる裸の少女が描かれていました。
しかしこのラベルは、アメリカのATFにそのラベルの使用を拒否されてしまいました。
そのためアメリカ市場に向けてのラベルのみデッサン画が描かれるべき部分が白く残されることになりました。
勿論、コレクターは両方の種類を追い求めたのでセールス的には成功した年だったのです。
一説には1993年は不作で、セールスに不安があったためにこの様なプロモーションをしたとの話もあるが、実際がどうだっだのかワイン通も知りえないのです。。
はたして本当のところは?
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