ワイン通のデカンタージュ

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ワイン通がレストランで古いヴィンテージのワインを注文した際、デカンタージュをするか聞かれることがあります。

ワインを覚えたての似非ワイン通がワイン通を気取るため、安ワインでも何でも知ったかぶってデカンタージュしてくれという人もいますが、少なくとも10,000円以上のワインもしくは古いワイン以外は極力自分からデカンタージュを要求してはいけません。

一般的にはボルドーワインはデカンタージュをするが、ブルゴーニュはしないというワイン通が多いようです。

また、ワイン通としても有名なエノテカ・ピンキオーリのオーナーなどは、ブルゴーニュでも他のワインでも、とにかくデカンタージュはした方がいいという意見のワイン通もいます。

そんなデカンタージュですが、ソムリエがデカンタージュしますか?と言われればお願いすればいいですが、そうでなければソムリエからしてみれば、本当に迷惑な話です。

そんな滅多にする機会のないデカンタージュですが、ワイン通ならデカンタージュをするか聞かれる場面によく遭遇するのもまた事実です。

そんな時、ワイン通はデカンタージュをお願いするのではなく、パニエ抜栓でいいよ!というのが如何にもワイン通の受け答えです。

確かに古いワインはデカンタージュで澱を分けることは可能ですが、一方でワインを一気に開かせてしまう可能性も否定できません。

その点パニエ抜栓は、デカンタージュをしないのでグラスの中でワインがゆっくりと開くのを楽しむことができ、如何にもワイン通らしく、ワインを楽しむことができるのです。

また、ソムリエのデカンタージュをするかしないかの提案に対して、違う提案をすることでソムリエにワイン通であることを暗に主張できるのです。

そんなパニエ抜栓でオールドヴィンテージのワインを普通に楽しむことが出来たならあなたはもうワイン通なのかもしれません。

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